「宅配弁当を利用したいけど介護保険は適用されるの?」と疑問に思っている方いるのではないでしょうか。
結論から言うと、民間の宅配弁当サービスは介護保険は適用されません。
しかし、自治体の「食の自立支援事業」や「生活支援型食事サービス」による配食サービスがあり、条件を満たせば利用でき、費用の一部を自治体が補助してくれます。
忙しい日々の中で、家族の介護をサポートするのは大変なことですよね。買い物や食事の準備は大きな負担になっていませんか?
高齢者向けの宅配弁当サービスを利用することで、家族の負担を軽減し、介護疲れを予防することができます。
この記事では、一部費用を補助してくれる自治体の配食サービスとおすすめの民間の高齢者向け宅配弁当サービスについて解説しています。
ぜひ最後まで読んでみてください。
介護保険とは?

介護保険とは、高齢者の介護を社会全体で支えるために設けられた公的な保険制度です。40歳になると介護保険の加入が義務づけられていて、保険料を支払うことになります。
要介護(要支援)認定を受けた人が介護サービスを受ける際に、費用の一部を負担してもらえます。
*介護保険サービスを利用できる人*
対象者 | 65歳以上 (第1号被保険者) | 40歳から64歳 (第2号被保険者) |
受給条件 | 原因を問わずに要介護認定または要支援認定を 受けた場合 | 特定疾病が原因で要介護認定または要支援認定を受けた場合に限定 |
介護保険サービスを利用するには、要介護(要支援)認定を受ける必要がある
*介護保険サービスの申請の流れ*
- 市区町村の窓口や地域包括支援センターで「要介護(要支援)認定」の申請をする。
- 市区町村の認定調査員が自宅を訪問し、心身の状況についての聞き取り調査や、主治医の意見書の作成。
- 「介護認定審査会」で審査し、認定結果が通知される。
- ケアマネージャーにケアプラン(介護サービス計画)を作成してもらう。
- サービス事業者に「介護保険被保険者証」と「介護保険負担割合証」を提示し、ケアプランに基づいたサービスを利用する。
宅配弁当は介護保険に適用されない
介護保険における食事のサービスは、ホームヘルパーによる食事の準備や調理補助、デイサービスなどの施設で食事を提供したりするものです。
宅配弁当はサービスは、介護保険のサービスに含まれていません。
ただし、自治体の「食の自立支援事業」や「生活支援型食事サービス」による配食サービスがあり、条件にあてはまる人が利用できます。
どんなサービスなのかもう少し詳しく解説します。読み進めてみてください。
自治体の「食の自立支援事業」や「生活支援型食事サービス」による配食サービスとは?

食事づくりが困難で健康を損ないやすい高齢者に対し、栄養のバランスのとれた食事を届けるとともに安否確認を行う事業です。
高齢者の健康で自立した生活を支援し、より充実した在宅生活を送ってもららうことを目的としたサービス。費用の一部を自治体が負担してくれるので、比較的安価に利用できるサービスです。
自治体が選んだ配食サービス業者が食事を配達してくれます。
栄養バランスの摂れた内容はもちろんのこと、業者によっては、普通食・きざみ食・粥食のほか、制限食(カロリー、たんぱく、塩分、など)、健康状態に合わせたメニューを選べます。
*対象者(申請が必要)*
- 食事づくりが困難な、おおむね65歳以上のひとり暮らし又は高齢者のみの世帯の人
- 介護認定をされている人
- 安否確認が必要な人
- 買い物に行けない、調理できない人
- 栄養改善が必要な人
地域によって対象者の条件も違いがあるので確認が必要です。
どのような配食サービスがあるか、担当のケアマネージャーや、地域包括センターに相談してみてください。
介護保険適用外の民間の高齢者向け宅配弁当は便利なサービス

民間の高齢者向けの宅配弁当は介護保険は適用されませんが、介護の負担を減らしたい家族の方や、買い物や食事作りが困難な高齢の方などへのニーズは高まっています。手軽に栄養バランスの摂れた食事ができるのでおすすめです。
自治体の配食サービスと違い、申請も必要ないので、業者によって異なりますが、注文して1週間くらいでお弁当が届き、食事する事が可能です。
民間の高齢者向け宅配弁当を利用するメリット
*手軽に栄養バランスの整った食事ができる*
自分で毎食栄養バランスの取れた食事を用意するのは大変です。
多くの高齢者向けの宅配弁当は管理栄養士がメニューを考案し、栄養計算もしっかりされたものを提供してくれるので、手軽に栄養バランスの整った食事をすることができます。
*制限食や介護食がある*
高血圧や糖尿病の方向けの減塩食や、腎臓病の方向けのたんぱく質をコントロールした制限食、カロリーや糖質の制限食のメニューもあります。
噛む力や飲み込む力が弱くなった方向けに、やわらか食やムース食など食べやすい形態のメニューや、刻み食やおかゆに対応してくれる業者もあります。
ご自身の健康状態に合ったメニューを選ぶことができます。
*安否確認をしてくれるサービスもある*
冷凍タイプの宅配弁当は宅急便などの配送になりますが、冷蔵や常温タイプは宅配弁当業者のスタッフが自宅まで手渡しで届けてくれるため、安否確認に繋がります。
配達時に受け取りに出てこない時や、利用している方の異変に気づいた場合、ご家族やケアマネージャーに連絡するなどの対応をしてくれる宅配弁当サービスもあります。
*豊富なメニューが用意されている*
常温や冷蔵タイプは日替わりのメニューで、冷凍タイプは何個かのセットで届きます。
シェフ監修でメニューを考案していたり、季節の食材を取り入れ、バラエティー豊かなメニューを提供するなど、飽きのこない工夫をしている宅配弁当サービスが多くあります。
おすすめの民間の高齢者向け宅配弁当サービス
まごころケア食

まごころケア食は、常駐の管理栄養士が、栄養計算されバランスの整ったメニューを考案しています。主菜1品、副菜3品と栄養バランスが摂れ、彩りや見た目も工夫し、飽きのこないような内容になっています。
1食あたり364円〜と他の宅配弁当に比べ安く、続けやすい価格が魅力的です。
14食、21食定期コースを注文で、無料で冷凍庫をレンタルしてくれるので、冷凍庫の空きに余裕がない場合でも安心です。
種類 | 健康バランス食・塩分制限食・糖質制限食 カロリー調整食・たんぱく調整食・ムース食 |
状態 | 冷凍 |
一食当たり | 364円〜 |
送料 | 980円(沖縄県,離島は1480円) |
ごはん付き | 無し |
配送方法 | 佐川急便またはクール宅急便 |
支払い方法 | クレジットカード,銀行振込,代引き,コンビニ前払い 口座振替,Paidy,Amazon Pay,GMO後払い |
特典.キャンペーン | 冷凍庫レンタル無料(14,21食セット定期注文の場合) 定期注文は毎回20%割引 |
宅配クック123

宅配クック123は、「ご家族にはなれなくても隣人のような存在でありたい」という想いがあり、配送スタッフが手渡しでお弁当を届けてくれます。
また、高齢の方に寄り添ったサービスを提供してくれるのが特徴です。
例えば、もし受け取りに出てこない場合は、自宅に電話、家族の方またはケアマネージャーに連絡するなど、安否確認を行ってくれます。
希望に応じて、刻み食やおかゆへの対応や、寝たきりの方の枕元までお弁当を運んでくれるなど、できる限りの要望に応えてくれます。
種類 | 普通食・カロリー塩分調整食・たんぱく塩分調整食 ・透析食・消化にやさしい食・やわらか食・ムース食 |
状態 | 常温 |
一食当たり | 577円〜 |
送料 | 無料 |
ごはん付き | 有り |
配送方法 | 手渡し |
支払い方法 | 都度払い,まとめ払い,振込 |
特典.キャンペーン | 65歳以上初回注文のみ普通食1食無料 |
ウェルネスダイニング

ウェルネスダイニングは、高血圧や糖尿病、腎臓病などで食事制限が必要な方向けに、制限食に特化したメニューや、噛む力や飲み込む力が弱まった方向けに「やわらか宅配食」を用意しています。
制限食は、楽しみながら食事制限が続けられるように、90種類の豊富なメニューがあり、飽きのこない工夫がされています。
「やわらか宅配食」は、噛む力や飲み込む力が弱まっても、食べることを楽しめるように3段階のレベルのやわらかなメニューを選ぶことができます。
今の噛む力などを現状維持するために、「うまく飲み込めない噛めない」などの症状がないのであれば、多少堅さのあるものを食べるようにし、やわらかいものばかりに偏らないようにすることも大切です。
噛む力飲み込む力のレベルに合わせた「やわらか食」を提供してくれるのもウェルネスダイニングの特徴です。
種類 | ・気配り宅配食(糖質&カロリー制限,たんぱく&塩分調整, 塩分制限,栄養バランス) ・やわらか宅配食(ちょっとやわらかめ,かなりやわらか, ムースやわらか) |
状態 | 冷凍 |
一食当たり | 668円〜 |
送料 | 定期注文:無料(7食セットは385円) 都度注文:770円 |
ごはん付き | パックごはん別売 |
配送方法 | ヤマト運輸 |
支払い方法 | クレジットカード,代引き,郵便局 コンビニ後払い,Amazon Pay |
特典.キャンペーン | お試し注文初回送料無料 |
- 厚生労働省 “介護保険制度について”
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12300000-Roukenkyoku/2gou_leaflet.pdf (参照:2024.11.13)
- 厚生労働省 “地域包括支援センターの業務”
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/chiiki-houkatsu/dl/link2.pdf (参照:2024.11.3)